優秀な総合職(法人営業部員)とは
前回、優秀な総合職(法人営業部員)とはという記事を書かせて頂きましたが、本日はその時に書ききれなかった要素についても書いてみます。
優秀な法人営業部員とは「周りを巻き込める人」です。
銀行の法人営業の業務はただの融資だけではありません。
・運用
・節税
・M&A
・事業承継
・リース
・海外進出
その他にも様々な金融サービスでお客様の潜在的なニーズを満たしていかなければなりません。
この潜在的なニーズを見つけて、そこに最適な金融ソリューションを提案していくということが、とても難しくもあり、銀行の法人営業の楽しいところでもあります。優秀な法人営業部員は知識が豊富にあると勘違いされがちですが、実は稼いでいる人たちはすべての金融商品のスペシャリストでもありませんし、意外と浅い知識しかない場合も多いです。
どういう業界の企業がどういうシチュエーションの時に、どの金融商品のニーズがあるかを浅く広く知識として蓄えておき、アンテナを高く貼ってそのタイミングが来た時に、より商品に詳しい人たち{本部の専門部署の人やグループ会社(証券会社、リース会社etc)の担当者など}を巻き込みながらお客さんに提案していくかが重要なのです。
法人営業部員は自分のお客さんにかなり多くの方を連れていき色んな提案を行いますが、2、3年目の法人営業部員でさえ優秀な部員の方は、自分のお客さん対して、たとえ本部の人であろうとも課長以上の役職の方しか連れて行かないような人もいます。理由は自分のお客さんに一番上手く商品の説明をできる人を連れて行けば、それだけお客さんの満足度も提案の成約率も違うからです。目上の人であろうとも使えないと思った本部や関連会社の人間は、自分の担当先には絶対に連れて行かないというふてぶてしさと、支店長や部長・役員であろうとも収益とお客さんの為に、その人たちを巻き込むことができる方が優秀な法人営業部員なのです。
最近、ビジネスマッチング(業務斡旋)に力を入れている銀行も非常に多いです。ビジネスマッチングとは、販売先を探しているお客さんに対して、銀行のネットワークを使って買い手になってくれるであろうお客さんを紹介して引き合わせることです。これを銀行の法人営業部員がやることで、お客さん同士の中で新しい取引が生まれることも多々あり、そうするとその取引が増加した分の仕入れ量の増加などに伴った融資の提案などができるのです。このようにお客さん同士も巻き込むことができると金融イベントを自分で発生させられる超優秀な営業マンになることができます。
志望動機に活かす
「周りの人を巻き込む力」は銀行の法人営業部員を目指す人は、就活でも使えるキーワードです。
就活では自己PRで個人の話ばかりをしてしまう傾向にありますが、例えばゼミでチーム研究をした話や部活やサークルでチームを引っ張ってきた話、バイト等で周りを盛り上げてきた話など周りを巻き込んでなにかしてきた経験のある方は是非アピールしてみてください。
またOB訪問や社員懇親会などで、質問する時間があれば、是非とも優秀な社員の要素とその理由はなにかを聞いてみることをお勧めします。面接官としては、ただの社員になりそうな人はやはり採用はしたくありません。将来優秀な社員になってくれそうな学生さんを採用したいので、面接で職種の志望理由を言う際には、自分の経験を優秀な社員のエピソードに乗せて話すと、面接官の評価も得られることでしょう。